BMWからオリンピック公園まで、かなりゆっくりと見た割にはまだ時間にかなり余裕があるから、行けたら行こうという話になっていた「ダッハウ強制収容所跡」に向かう。
(再びマリエンプラッツ)
地下鉄でマリエンプラッツまで戻って、カウフホフというデパートでお土産代わりに日用品みたいなものを買い込む。ケルンでの反省を活かして、今日は日本から持ってきた買い物袋に入れる。カウフホフの買い物袋が欲しかったけど、どこで売ってるのかわからなかった。
マリエンプラッツから電車に乗ってダッハウまで。ダッハウの駅から強制収容所まではバスに乗る。駅を出るとすぐにバスのロータリーがあるのに、チケットの販売機も販売所も見あたらない。ハイデルベルクの義妹夫婦のところでは停留所に青い券売機があったのに・・・完全にお手上げ状態で、近くにあった雑貨店に入って「バスのチケットはどこで買うのか」って聞いてみたら「普通に買えばいいよ」との答え。「普通?」と聞き返すと「バスの中で買う」と教えてくれた。そういえば、ハイデルベルクでもバスの中で買ってる人がいて、運転手が応対するからその間バスは動かないし、後ろの車も待ってるのに驚いた記憶が・・・それが普通なのか。お礼を言って店を出る。チケットの次はどのバスに乗ればいいか。ここまで来ると言葉がわからないことにも慣れてきて、今度はバス乗り場にいるおばさんに、ガイドブックを指さして「ここに行きたいんだけどどのバスに乗ればいいか」を聞いてみると、ちょうどそこに停まってるバスが収容所方面行きだった。バスの中を覗いてみると運転手はまだ来てない。おばちゃんがあと5分くらいで運転手が来るようなことを言ってたから、乗るだけ乗って待ってたら、なんとそのおばちゃんが運転手だった!(笑) 一緒にいた人もバス会社の関係者で、その人からチケットを買って、降りるバス停で「ここだ」って教えてもらって到着。
(画像はすべてクリックで拡大)
(ミュージアムになっている建物、右手奥の方が正門)
バスを降りたらすぐに収容所の正門だったのに、運悪く(?)道路の向い側から、慰霊のための花輪を持った修学旅行(?)の列が来たもんだから、てっきりそっちにあるものだと思って歩いていくと、バスの駐車場しかない。ガイドブックにも詳しい位置が書かれていなくて、駐車場の脇にあった周辺の案内地図看板を見て「こっちかなー」と突き進む。長方形の敷地の短辺方向をグルッとまわって、正門とは反対側の普段誰も出入りしないような小さな入り口から潜入に成功。さっきの列の人たちに「あいつら、あんなところから入ってきた」って笑われたかも。
(復元された収容棟の中のトイレ / 当時は向こうまで収容棟があった)
入ってすぐのところが2棟だけ復元された収容棟で、残りの数十棟は基礎部分だけ。それが真ん中のポプラ並木に沿ってかなり遠くまで続いていて、さらにその先に何種類かの教会とガス室のある建物等がある。
正門を入ってすぐの「12歳以下はご遠慮ください」と注意書きのあるミュージアムは、説明がメインの読む展示がほとんどで、建物なんかから雰囲気を感じ取ることしかできなかった。
(ポプラ並木、奥に見えるのが教会 / ガス室のある建物)
(実際には使われなかったらしいガス室 / 別棟の火葬場)
ミュージアムを出て、ポプラ並木～教会～ガス室～火葬場を見てから正門へ。
(正門を内側から / 「働けば自由になる」)
快晴の青空と門扉の「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」の文字に、自分が今ここにこうして立っていることの意味を考えながら収容所を後にする。
来たときと同じようにバスの運転手からチケットを買って、終点のダッハウ駅まで。ミュンヘンの駅で電車を降りたらどっちに行っていいのかわからず、とりあえず地上に出てみたら全く知らない場所。またまた地下に潜って別の出口から知ってる場所に出た。そこから人混みの中を駅まで戻って今日も夕飯のサンドイッチを買う(笑) 目立った失敗もなく、最後の最後で自分たちの思い通りにいろいろできたことで、やっと楽しかったと思えた。ホテルで明日の帰国に備えて荷物をまとめる。
＜おまけ＞
この日の移動ログを公開→●(開いた先の左上にある[トレース開始]ボタンを押す)
地下鉄や建物の中や高い建物の間ではデータが飛んでるけど、BMWからオリンピック公園を移動するところや、ダッハウのバス乗り場で右往左往する様子、収容所を大きく迂回して変なところから入る状況がわかる?
