ポーランド旅行:4日目〜ガイドツアー。


朝飯を済ませたらチェックアウト。昨日調べたワルシャワ中央駅のコインロッカーに荷物を預けてホテルのロビーに戻ると、ワルシャワの案内をしてくれるガイドさんが待っていてくれた。日本の企業で働いてたこともあるとかで、日本語ペラペラ。今日の予定をザッと確認してタクシーに乗る。平日なのに通勤らしき人を見かけないのはどうしてなのか聞いたら、なんとポーランドもこの時期ゴールデンウィークで、みんな遊びに行ってるって。そして、明日が憲法記念日ですべての店や会社が休みだと知らされる。

ガイドツアーのスタートは最高裁判所の前のベンチ。このベンチは石でできていて、ボタンを押すとショパンの曲が流れるようになっている。市内の十何カ所かにある同じベンチのどこなのかわかるように表示があって、それぞれのベンチで違う曲が流れる仕組み。裁判所はガラス張りの近代的な建物。ワルシャワ蜂起の記念碑がある。

そこから旧市街に向かって歩くと、見えてきたのは城壁と門。ここで立ち止まって、昔々のワルシャワの起源というのかなー、ポーランドができる前の、王様が作った公国としてが最初だといわれているという話を聞く。石畳に足をくじきそうになりつつ、旧市街広場へ。

広場の中心にある人魚の像。このあたりに住んでいた「ワルス」と「サワ」という漁師夫婦が、網にかかった人魚を助けたら豊漁になったという伝説にちなんだもので、市の紋章にもなっている。おとぎ話に出てくる人魚とはちょっと違って、しっぽが龍みたいになってるし、昔の紋章には鳥の足がついてたりする。町中の至る所に人魚のマークがある。

その奥にある王宮広場にすすむと、ポーランドの首都をクラクフからワルシャワに遷したジグムント3世の像が、ものすごく高いところに!(笑) 明日が憲法記念日ということで、いろんなところに国旗が掲げられていて、像の胸にもバッジみたいなものがつけられてる。

ワルシャワの街は蜂起や戦争で85%が壊れてしまったのを、写真や記憶を頼りにレンガのひとつまで忠実に復元したんだって。ガイドさんが丁寧な方で、昔の写真が載った写真集を何冊も持ってきてくれて(しかもあらかじめ付箋でマークをつけてある)、 まるでブラタモリのように、昔の街並みと比べながら見ることができた。この街灯のデザインまで一緒なのには本当にびっくり。

洗礼者ヨハネ大聖堂は、戦争で壊れた建物よりももっと前の形に復元された。僕にとっては、その様式がどうかよりも、ポーランド国内でのヨハネ・パウロ2世の存在感の大きさに興味津々。

無名戦士の墓。第2次世界大戦で戦った人たちが奉られている場所。ここでも、ヨハネ・パウロ2世がミサをしたという場所に大きな十字架が建ってた。

新市街へ。お休みで学生のいないワルシャワ大学にちょっとおじゃまして、ショパン一家が暮らしていたという建物を拝見。ショパンのレリーフがある以外は特に何もなし(笑) 今は何かのオフィス的に使われている様子。大学内はマロニエの花が満開で、ちょうど卒業試験の季節? ポーランドでは入試がない代わりに、卒業試験の成績で行き先が決まるシステムだって。ということは、中学を卒業する時に大体決まっちゃうんだねぇ。

ショパンの心臓が安置されているという聖十字架教会。ショパンの心臓を見ることはできないけど、「この柱の中にあります。」ってことはわかる(左側の柱)。

正面の十字架を背負ったキリストの像には、今でも戦争の時の銃弾の痕が残ってる。近くにはコペルニクス像。彼もポーランド人なのだ。

引き続き、ショパン博物館へ。予約してないと入れないはずだけど、ガイドさんが予約しておいてくれたのかな?直筆の手紙や楽譜、あるいはコンサートのチラシや肖像画を見たり、作品を聴いたりしながら、彼がどんな人物だったのかを想像してみる。

ここでお昼。新市街にあるレストランで、レモンのジュースにピエロギやスープをオーダー。これがやっとポーランドで普通の食事(笑) ドイツに続いてポーランドでもお昼が一番のメインってことで、結構な量だった。ピエロギはもちろんだけど、スープは本当においしかったなぁ。 そして雨。

近くのアイスクリーム屋で雨宿りしつつデザート。赤カブのアイスクリーム。後味が大根なこと以外は問題なし(笑)

タクシー待ちで、ワルシャワの街の新しいシンボル「椰子の木」の話に 。これはアーティストによる人工のものだって。共産党の本部だったという奥の建物は、今では正反対の証券取引所になってて、フェラーリのディーラーも入ってる。

ワルシャワ最後はワジェンキ公園散策。「ワジェンキ」は日本語で「水上」とか「浴場」という意味らしい。王様の避暑地として作られたもので、とにかく広くて綺麗。思わせぶりなクジャクがたくさんいて、みんなカメラを構えるんだけど、なかなか羽を開いてくれない。

ワルシャワのガイドツアーはこれで終了。公園のすぐ横にある大統領官邸の前でタクシー待ち。1日歩いてもう足が限界だけど、今日はこの後電車でクラクフに移動しないといけない。わがままを言って、ガイドさんに特急のホームまで案内してもらった上に、見送りまでしてもらってしまった。電車は30分以上遅れていて、僕たちふたりだけだったら焦りまくっていたと思う。本当におせわになりました。ありがとうございます!

電車は6席のコンパートメント。昨日見た電車の暗さと、スリがいるかもしれないとのことで警戒してたけど、一緒に乗り合わせたおじさんが実に親切な人で助かった。


途中、無料のコーヒーとお菓子をもらいつつ、クラクフに到着。おじさんが電車のドアを開けてくれなかったら、降りられなかったに違いない。なんかハンドルをぐるぐる回して開けたけど、誰が閉めてるのかな?

クラクフの駅ビルを通り抜けてなんとかホテルに到着。ポーランドで初めて2泊するところ。ちょっといいところで、ミニキッチンがあったりするけどエアコンなし。当初の予定では夕飯でも食べに行ってって話だったけど、明日が憲法記念日で駅ビルも休みになるという話を聞いて、なんとかお土産を確保すべく、動かない足にむち打って出かけるのであります。

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