いつまで経っても。

ヒデキフォーエバードットコム

滝沢洋一の幻のセカンドアルバム『BOY』が発売されるってことで、レコードとCDの両方を予約しただけでは飽き足らず、その『BOY』に収録される『かぎりなき夏』を追い求めて、西城秀樹の『GENTLE・A MAN』のレコードを手に入れた。1983年の17thアルバム。彼はサブスクリプション(配信)にないんだよね。CDも基本的にHIDEKI FOREVER.COMでしか売ってないみたいで。

最初はCDで買おうと思っていたところ、オークションにCDより安くレコードが出ていたから飛びついた。が、送料を考えたらCDとあんまり変わらなかったのと、届いたものはジャケットも含めてとてもきれいなのに、肝心のレコードにお椀型のゆがみとヘリの波打ちがあってとてもとてもガッカリした。いつまで経っても中古レコードの買い方がうまくならないなー。あるいはこういうのに当たる引きの強さというのか、なんとかならないものか。これを売った人には苦しみながら長生きする呪いをかけたのでよろしくお願いします。

ゆがんでいてもそれなりに再生できるわけで、気を取り直して聴いてみたところ、音楽どうこうの前にレコードで聴く西城秀樹の声の質感というのかテクスチャーというのかに圧倒されてしまった。前にビッグバンド系のジャズを初めてレコードで聴いたときにも同じようなことを感じた記憶がある。なんというのか、ザラッとした音がちゃんとザラッとしているみたいな。

B面2曲目の『かぎりなき夏』と、その後のデュエット『Love・Together』が滝沢洋一の作曲で、両方とも名曲なのはもちろん、角松敏生の名前が見えたりするB面の流れが良い。A面も悪くないけど、歌謡曲っぽかったりレゲエ風だったりなのが…いやなんでもない。ここでの角松敏生との出会いが次の『TWILIGHT MADE…HIDEKI』につながっていくのね。

出逢った頃の サリナ・ジョーンズ♪

もう1枚、サリナ・ジョーンズの『MY LOVE』のレコードを買いました。Apple Musicで聴いてたのがQobuzにはなかった。もうオークションでレコードは買わないことに決めて、ちゃんとした(?)レコード屋のオンラインショップで、というか検索したらたまたまヒット。こっちも最初はCDを探したら廃盤で入手不可能。最近発売になったSACD(ハイブリッド)ならあるけど、レコードの方がずいぶんとお安かった。

1981年に来日したときに録音したアルバムで、バッキングは時を同じくして日本に来ていたフュージョンの大御所「Staff」のみなさん。当時サリナ・ジョーンズは日本で大変な人気だったとか。濱田金吾の同じく1981年のアルバム『FEEL THE NIGHT』の中の『JAZZ SINGER』にサリナ・ジョーンズの名前が出てくるのはそういうことか。ちなみに作詞は康珍化。

タイトル曲の『MY LOVE』はポール・マッカートニーのカバーで、その他もスティービー・ワンダーだとかジャズのスタンダード等々、選曲が大変によろしい。全体的にミディアムからスローなナンバーに仕上がっていて、最初はサラッと流れておしまいみたいな印象だった。レコードはボーカルの抑揚だとか音の隙間や余韻が気持ちいい。やっぱサブスクで聴いて、気に入ったのはレコードやCDを買うってのが楽しいね。