去年の暮れのエントリーにもちょこっと登場しておりましたが、門あさ美のベスト盤を入手して朝に夕に聴いております。門あさ美のベスト盤はいくつかあって、ぼくが選んだのは2002年に発売された『門あさ美 TWIN VERY BEST COLLECTION』というテイチク時代のコンピレーション。1枚目にはシングルのA面とB面が並べられていて、アルバム未収録曲が3曲。2枚目は門あさ美が選んだ曲と、なんと1988年の『La Fleur Bleue』以来14年ぶりの新曲という構成。
このベスト盤では1枚目の2曲目になっている『Blue』は、ファーストアルバム『Fascination』では最後を飾る曲なんだけども、レコードをいくらクリーニングしても取れないパチパチ音があって、キズなのかと思って諦めていたらCDでも全く同じところで同じようにパチパチ音がするではありませんか! これは入れてあるんだね。彼女のレコードは毎回びっくりする仕掛けがあるんだけど、ファーストアルバムから仕込んであったとは…。新曲は正直なところ期待してなくて、でも彼女の声の変化もあってか全体の流れの中で最後に聞こえてくるとグッと来るものがある。
アルバム未収録曲と新曲を入手して、今度こそ門あさ美をコンプリートしたぜ!って思ったところで1983年発売の『Ms.』というベスト盤には、『Fascination』や『Blue』のミックス違いが収録されているというではありませんか。
写真集と一緒に発売されたというこのベスト盤には、その写真集の中から何枚かがジャケットサイズで封入されている。写真集探したんだけど見つからないんだよなー。ミックス違いは、リズムセクションを抑えめにした柔らかいサウンドで、『Blue』はパチパチ音が入ってない。だがしかし、全体的に音が悪いというかAMラジオみたいな音質なのが気になるところ。収録時間が長くてレコードの溝が浅いというわけでもなさそうだし、CDで買って確かめるしかないかなー。
『Ms.』は5thアルバムの『PRIVATE MALE』までのベストで、前兆を感じつつこの後の『麗 (u ra ra)』でイメージチェンジというのか、急に作風が変わったような印象を受ける。CDのベスト盤には『PRIVATE MALE』からの曲がほとんど無かったりするから、彼女自身はこの辺でこの先の方向性を迷っていたのかもしれない。でもCDで通して聴くと何も変わっていないように感じて不思議。