Spotify半年分。

Winkのハイレゾが思っていた以上にハイレゾで満足度が高かったものの、最近のリマスターにありがちなリバーブ深めの「お風呂サウンドリマスター」なのではないか、というコメントをいただいて思い出したのが、松任谷由実(荒井由実)のハイレゾ化の話。(Winkのハイレゾも個人的には結構イケてると思うんだけど。)

2019年に423曲がハイレゾで配信されるっていう時のインタビューで、当時にこれを読んだ記憶がある。プロデューサーの松任谷正隆氏は細かいことを言わず、信頼するGOH HOTODA(ゴウ・ホトダ)氏に全面的に任せて、そのGOH氏は「今の時代の耳で聞いて、今の音で聴かせたいということですね。」というコンセプトでリマスターしたという話。音は結構いじってる感じで。

オーディオを趣味とする側は「いじらずにそのマスターをそのまま売ってくれ」って思うんだけど(笑)、レコード会社としてはマスターを売るわけにはいかないってのはあるとして、このインタビューを読むと、制作側は今までよりもいい音で出したいと思っていて、当時のマスターのままだとその辺りが納得できないように読み取れる。Winkのリマスターをした人も同じようなことを言っている。

2枚ともちょっと地味(笑)

以上を踏まえて、荒井由実の『ひこうき雲』と松任谷由実の『時のないホテル』を24bit/96kHzのハイレゾで購入してみた。1タイトル約3,000円。Spotifyならば半年聴けるお値段。これが『ひこうき雲』はちょっと録音の古さを感じさせる気もしないでもないけど、変なリバーブもなくて、ハイレゾらしく音にしっかりした芯があるのとエッジが立っていて特にドラム方面が気持ちいい。Winkの打ち込み主体の突き抜け感とはまた違って、生身の人間が演奏してる生っぽさが伝わってくる。

帯なし・3Dメガネなし

当時のレコードと比べたいと思って、300円で買った『Yuming brand』という初期のベスト盤を引っ張り出してみた。この中にいくつか同じ曲が収録されている。DL-103で聴くレコードの音もなかなかイケてるじゃん。ハイレゾに比べると全体的に緩いかなー。かと言って解像度が低いわけでもない不思議な感じ。んー、松任谷由実はリマスター+ハイレゾの現代感のある音の方がぼくは好きかなー。レコードは機材によって音が変わるところや、モノとしての存在感が魅力だけどね。なんにしてもハイレゾを聴くならば、ハイレゾ用にマスタリングされてないと意味がないことだけは覚えておこう。

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