井上陽水の『9.5カラット』にハマった関係で、ひとつ前のアルバム『LION & PELICAN』を聴いてみたくなってレコードを探す。『リバーサイド ホテル』が入ってるやつね。RECORD CITYという店に在庫があることを発見して、どこにでもあったのに、いざ欲しいと思うと見つからないオフコースの2枚と、オメガトライブの『君は1000%』のEPを一緒に買ってみた。田舎では聴きたいと思うレコードを入手するのは至難の業。中古レコードの通販ってあんまりなくて、大半はオークションを利用することになるんだけど、1枚だと送料が割高になるのと、出品者が個人の場合はコンディションの判定が怪しい人に当たると非常に悲しい気持ちになる。あとはDiscogsだけど昔々に使ってみて大変だったからさー。最近は送料をあらかじめ明示するようにしているみたいだけど。
RECORD CITYはサイトのレスポンスが悪い時があるのとウォントリストからの削除方法がなさそうなところ以外は、結構わかりやすくてお値段もそこそこ安い。その秘密は仕入れてそのまま売っているところ?(笑) レコード店の袋そのままだったり、レコード自体もクリーニングはされていない。『LION & PELICAN』はキズでノイズが入るところがあるし、ライナーが入ってなかったし。オフコースの1枚はおわん型に反っていて、オメガトライブのEPも反っている。再生に支障はないけどコンディション表記外の気配を感じ取るのに経験を要するね。まぁでもどこでも一緒かなー。
そんなこんなでオフコースなんだけども、ぼくがオフコースを知ったのは、「なるほど!ザ・ワールド」のエンディングテーマで『もっと近くに(as close as possible)』がかかっていた中学生のころ。程なくして解散ということになって、ぼくはベスト盤を買って最近までその中の曲しか知らなかった。今回入手した『We are』と『over』はオフコースの絶頂期に発表されたアルバムなんだけど、裏側ではオリジナルメンバーの鈴木康博が脱退したい意向をメンバーに伝えていた。そういったことがあって、すべての曲がお互いへのメッセージ的な内容になっている。
そんなことを全く知らなかったぼくは、今の今まで普通の恋愛ソング的なものだと思っていたわけで。ふたつのアルバムのタイトルをつなげると「We are over」…つまり「僕たちは終わり」というメッセージだった。『言葉にできない』がフェードアウトしていくときに「We are over」って言ってるのが聴こえた瞬間の衝撃たるや。ベスト盤にこの声は入ってなかった。結局、小田和正はこの後時間をおいて4人でオフコースを続ける→中学生のぼくがその終わりあたりで聴き始めるという流れ。
前々からレコードで聴きたいと思ってたこの2枚を手に入れたのと、レコードの入手性やコンディションの良し悪しに一喜一憂するのに疲れてしまって、今度こそ本当にレコードは一段落しそうな気配。聴かないとか買わないってわけではないけど、いわゆるシティーポップにも飽きてきたというか、レコード会社の売らんかな的なものも見えすぎてシラケ気味。