年越しハイレゾ。

ファンクラブ申し込みハガキの裏側はアンケートになっている
自分自身は松田聖子派だという認識でいたんだけど、気がついてみたら中森明菜のLPを3枚も持っておりました。ちなみに聖子ちゃんのLPは1枚だけ。これはどういうことなのか、自分なりに分析してみたところ、松田聖子に関してはその制作陣であるところの、松本隆だとか呉田軽穂(=松任谷由実)も含めての捉え方をしておりまして、じゃあ中森明菜は何にそんなに惹かれたのかというと、これは多分「声」なんじゃないかなぁ。明菜ちゃんがテレビに出ていたころ小学生だったぼくは、なんかボソボソ歌う人というイメージでしかなかったのに不思議なもんです。

久しぶりにハイレゾを購入
中森明菜はLP以外にCD2枚組のベスト盤を持っていて、でもレコードと比べるとどうも声が平べったい感じで悲しい。そこで今回、『ベスト・コレクション ~ラブ・ソングス&ポップ・ソングス~』のハイレゾを購入いたしました。34曲で3,600円。これはデビュー30周年の2012年にCDで発売されたもので、一通り売った後にSACDでもう1回集金したというベスト盤。レコード会社はそれまでもベスト盤を連発していたらしく、同じものでは買ってもらえないと思ったのか、全曲がリミックスされて現代のサウンドクオリティーで蘇ったことになっている。要するにこの前出たビートルズの『1』と同じく、残っていた音源で再構築されたものということ。

ダウンローダーが登場しておりました
ハイレゾ音源としては2014年の2月に登場。その時にちょっと話題になったのを覚えているんだけど、Amazon.co.jpのCD/SACD盤のレビューが賛否両論で結局買わなかったんだよね。それがさー、1曲目の『スローモーション <30th anniversary mix>』が流れだしたら思わずガッツポーズが出ちゃったよ(笑) スケール感というのか、音の広がりや解像度が桁違い。明菜のボーカルはしっかりと厚みがあって、さらに潤いもある。曲によってはリップノイズ的なものも聞こえてくるくらい。『難破船 <30th anniversary mix>』はホント鳥肌モノ。床から染み出すような低音とサウンドステージいっぱいに広がるストリングス。そこに降り立つ中森明菜の圧倒的な存在感。

まだ方向性が決まっていないころ
CDやSACDでは1枚目に相当する17曲目まではラブ・ソングスということでバラード中心。2枚目のポップ・ソングスに相当する最初の曲『少女A <30th anniversary mix>』のゴージャス感がステキ。だがしかし、ここから数曲はしっくりこないと申しましょうか、ハイレゾ音源としては文句なしなんだけど、中森明菜の歌としては少々いじりすぎというのかなぁ。ポップ感を強調するためなのか、隠し味的に鳴っていたリズム楽器を前面に出してしまったせいで、少々チープな感じに聞こえなくもないというか、オリジナルを大切に聴いてきたファンには違和感があるんじゃないかと思う。ハイレゾを一通り聴いた後でLPに戻ってみると、そのこぢんまりとした音に物足りなさを感じてしまうのでありまして…というここまでが、去年の大晦日のお話でございます。

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