ハイレゾマイラバ。

iTunesから移行したMusicBeeをいじり回してたら、CD読み込みのウィンドウの中に「HDCDエンコードされたCD(24ビットで取り込む)」というチェックボックスがあることに気がついた。そんなことできるのかよ。

HDCDが自動的に認識されるわけではない
HDCDというのは20bitのマスターから、CD(16bit)にする時に入らない4bitをディザ(=ノイズ)として混ぜ込んで全体的な誤差を減らすという規格(だと思う)。ソニーのSBM(Super Bit Mapping)も同じようなもの(だと思った)。HDCDがSBMと違うのは対応プレーヤーで再生すれば20bitの音を再現できるというところ。だがしかし、対応プレーヤーはすでに入手不可能だし、そもそもオーディオ側ではあんまり流行らなかった(と思う)。昔々に借りたトライオードのLuminous 1.0っていうD/Aコンバーターが対応してたのをよく覚えている。(HDCDの音は記憶にございません)
HDCDのロゴが付いていないのもある

で、試しにHDCDのロゴがあるCDを24bitの設定で取り込んでみたところ、確かに24bit/44.1kHzのファイルが作られている…ビットレートは2,116kbpsでCDの1,411kbpsのほぼ1.5倍。ということはつまり…HDCDのデコードができるのか! 16bitで読み込んだものと波形を比べてみると振幅が小さくなってるようで、実際に聴いてみても音が小さい。この辺、HDCDの規格(機能?)も絡んでいて実に解りにくい。ちなみにMusicBeeで24ビット取り込みにチェックを付けて普通のCDを読み込んでも、出てくるのは16bit/44.1kHzのファイルだった。便利じゃん。

下の波形がHDCDデコードして取り込んだもの

さてさて、そうなると自分の持っているHDCDを全部24bitで取り込みたくなるわけで。だがしかしHDCDのロゴがついていない、いわゆる「隠れHDCD」という問題もあるし…HDCDは16bitで完璧に読み出せていればそのファイルからデコードできるはず…とにらんで検索してみたらありました。

「dBpoweramp」というアプリケーションを使ってその辺りをほぼ自動で処理させるという記事。丸ごとなぞってHDCDの発掘に成功した。ありがてぇありがてぇ。dBpowerampは21日間は無料で使える。その後も使い続ける場合はWindowsのみのライセンスで89ドル。円安の今、130円/ドルで換算すると11,570円!んー、無料な内に試せることは試しておこう(笑) ってゆうか、これ知ってたらALACからFLACへの変換ももっと楽に早くできたなー。(遠い目)

1998年~2006年辺りに発売されたCD

数時間かかって抽出されたアルバムは30タイトル。これ以外にも不思議なことに一部の曲だけがHDCDエンコードされているのがいくつかあった。全曲がHDCDでない場合はアルバム内で音量が違っちゃうから通して聴くときにアレということで一旦保留にした。この辺り、dBpowerampは音量を6dB上げるオプションが使えるけど、そうなると今度はクリッピングの問題が出てしまうとのことで、今回はやめておいた。ってゆうか、対応プレーヤーでHDCDエンコードの曲とそうでない曲が混在するアルバムを通して聴いたらどうなるんだろうか?

CD買っておいて正解だった

聴きなれたアルバムってことで、マイラバの『NEW ADVENTURE』で16bit読み込みと24bit読み込みの音を比べてみる。16bitは線が太くて力強い。(24bitに比べると)全体的にザワついているのと天井が低いというか、なんか押さえつけられているような感じがしなくもない。24bit読み込みは実質20bitなんだけど、全体的にスッキリしていてのびやかな音。天井の高さや奥行きを感じる。十分にハイレゾと呼んでいいクオリティーではないでしょうか。なんかちょっと得した気分だわー。今回の件でネットワーク再生の優位性を認識した。

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