新しいアンプは、はるばるフランスからやってきた。ATOLLのIN100SEという、トランジスタとMOS-FETで構成された、本当にオーソドックスな普通のアンプ。
久しぶりにオーディオをやろうなんて思ってしらべてみたら、ユニゾンリサーチから、Simply Twoが最新の設計でSimply Italyとしてよみがえったタイミングで、その昔Simply Fourを気に入って使っていたこともあって、もうこれにする気満々だったけどお値段的に挫折。昔はこんなに高くなかったぞ。
冷静になって、自分がどうしたいのかを考えてみる。まず一番優先したいのは、出力音圧レベルが85dBのスピーカーを上から下までキッチリと鳴らしたいというところ。そのためには出力部分はトランジスタなのがいいかなぁ…でも、真空管の趣味性や、モノとしての魅力も捨てがたい。そこで候補に挙がったのが、プリアンプ部分に真空管、パワーアンプはMOS-FETという構成のUnico Primo。でも、これもお値段的にちょっと厳しいし、ユニゾンリサーチはSimply Fourを故障の連続で手放した過去もあるし。
もうちょっと勉強。真空管だとか回路の構成にこだわりすぎる自分を反省。純A級だとか無帰還とか言っても中身は千差万別だし、真空管はクルマで言うところの扁平率の高いタイヤみたいなもので、気持ちがそれに向いてるときはいいけど、そうでないときに寿命が来たりすると、精神的にもお財布的にも厳しい。ということを踏まえて、実用性重視で選定し直し。
スピーカーをきちんとコントロールするために、コンデンサーの容量がたっぷりあること、そのコンデンサーにしっかりと電気を供給できること、という条件で候補を絞っていくと、ATOLLのIN100SEがお値段的にもよさげ。それがなんと、僕が使っているスピーカーを販売しているDYNAUDIO JAPANで扱っていて、ショールームで使っていたり、セット販売までしているではないか。ネットで調べてみると評判も悪くない…決まりだな。というわけで、試聴もせずオーダー。
2週間くらい待ってやっと到着。フライングモールのCA-S3と入れ替えて鳴らしてみた第一印象は、意外なことに低音スッキリ。でも量感はたっぷり。CA-S3はスピーカーを動かすことはできたけど、止められなかったってことなのかな? 全体的には音場が広がって立体感が段違いに感じられる。解像度は下がるかと覚悟してたら全然そんなことはなくて、むしろCA-S3はざらついた音だったんだな、と。7年前は「これからはD級アンプ」って雰囲気だったけど、今そんなに流行ってないのはこういうことなのかもしれない。
残るはPCオーディオ的な部分なんだけど、これはちょっと延期。前々から気になっている、オーディオルームの残響(フラッターエコー)を優先的に何とかする方向で。その後オーディオラック→USB入力対応のD/Aコンバーターかなぁ。それまでオーディオに興味を持っていられれば、だけど(笑)
<システム構成>
アンプ:ATOLL IN100SE
CDプレーヤー:SONY SCD-555ES
スピーカー:DYNAUDIO Contour 1.1