道具に寄り添う。

プラッターはアタリハズレがあるのかも?
PLX-1000が今月の6日に修理に出してからちょうど3週間後の27日に返ってまいりました。あまりにも音沙汰が無いから、2週間目に1回電話で問い合わせたところ、「原因調査中で修理完了日は未定です。」って返事だったり、27日も電話で問い合わせたら「前日に松本まで戻ってる。」という感じで、まぁとにかくパイオニアの修理サービスはなんかちょっとアレ。修理内容はプラッターの交換と、アームの取り付け不具合の修正とのこと。シェルの水平が出ない件に関しては、シェル側の問題だと思ってたら、本体側もおかしかったということか。そんなこんなで、プラッターが箱のなかに1枚と、別箱でもう1枚の合計2枚になっておりまして、実際に回してみてほぼ完璧だった別箱の方のを採用。回転揺れはプラッター側の不具合だったのか。


正常なプラッターはこんな感じで平らに回転する。PLX-1000はさすがDJ用だけあって、オークションで落札したのに残念だったレコードもこれだけトレースしてくれる。レコードのフチはテーブルから浮いちゃってるから音質的には多少影響はあるだろうけど、普通に聴く分には問題ない感じ。

使っていればキズがつくけど、そんなに動かす部分でもない
オーディオの置いてある部屋はちょっと暗めの照明しかなくて、今日初めて明るいところで修理後のいろいろをチェックしてみたけど、なんかやっぱちょっと雑なんだよなー。これはパイオニアじゃなくてOEM元の修理だと思うけど、バランスウェイトを何回も付け外ししたのか、アームのお尻が傷だらけだし、アームの根元は油の指紋だらけで拭いてもシミが取れない。普段は見えないようなところだから、一生懸命点検調整してくれた証拠だってことでOKにするけどさー。

打痕は無くなったけど、アームが指紋だらけ
PLX-1000が修理に行ってる間、オークションでトーレンスのプレーヤーが5万円以下で落札されてるのを見て、もう別のプレーヤーを買ってしまおうかとも考えたけど、ひょんなことから見つけたサイトで「道具に寄り添えるかどうか」という話を読んで、ものすごく感心して気持ちを新たにしたのに、このキズと汚れで正直ちょっと萎えた。寄り添える道具には必ず「物語」があるし、結局そういうアドバイスができる人はすでに物語を所有している人なんだよね。PLX-1000にも「DJ用」っていう部分を払拭できる物語があればなぁ。買ってから言うのもアレだけど(笑)

やっぱカートリッジなのかなぁ
そんなこんなで、購入から1ヶ月以上経ってやっとスタートラインに立てたところでいろいろと聴いてみると、やっぱりレコードの音は楽しい。オークションで落札したレコードは予想外にジャズが生々しくてびっくり仰天。CDではイマイチ聴き取りにくいベースのソロがクッキリ浮き上がるではないか。アナログなら『Sunday at the Village Vanguard』も楽しく聴けるかもしれない。水の激落ちくんとデンターシステマのクリーニング効果もバッチリ。欲を言えば、ズシンとくるような低音の響きが足りない。これも調べてみたら、重いシェルにするといいみたいなことを書いてる人がいたから、その辺にあったユーロを両面テープで貼り付けてみたけど、違いはよくわからない。この辺はアームの高さを調整したりしつつ、最終的にはやっぱりカートリッジなのかもなー。

やっと正常に再生できるようになった
再生中の針を正面から見てみたら斜めになっててまたまた修理かと思ったら、どうやらアンチスケーティングがかかりすぎだったみたい。PLX-1000の場合、針圧と同じにすると効果が大きすぎるのかな? いじっても音の変化は無いっぽいからゼロに設定。これで針が真っ直ぐになった。以前に「再生中は針がレコードの内側に引っ張られる力が働く」って書いたけどあれはウソで、「レコードと針との摩擦でアームが引っ張られることによって、アームが内側に回転しようとする力が発生する」というのが正しい。アンチスケーティングとかインサイドフォースキャンセラーっていうのはこの力を打ち消すための装置らしいけど、実は無くてもいいんじゃない?

  1. plxをリスニング用に買うか迷っていてこのブログにやってきました。音質に関する記事が出ないかなと思い毎日チェックしてました。パイオニアに問い合わせると、リスニング用に買われる方が多いそうですね。特にアナログレコードの人気があるアメリカの若い人がリスニング用に買っているらしいです。plxで低音などに不足を感じた人が電源ケーブルを交換したら見違えるように音が良くなったと聞きました。plxのプラッターの回転揺れは他の方にもあるようですね。他にもCDJなどで半年もしないうちに音がでなくなったという話も聞いたりすると、パイオニアって品質はどうなのかなと思ったりします。でもplxはオーディオの達人の方達からアドバイスを受けて、いろんな工夫がされている物として魅力を感じています。

    • plxさん、コメントありがとうございます。そしてこんな僻地のブログへようこそ!

      PLX-1000の情報がほとんどない中で孤軍奮闘しているところだったので、コメントいただけてものすごく心強いです。パイオニアに限らず、最近の製品には過去のクオリティーは期待できないんでしょうね。かと言って、古いプレーヤーは将来が不安ですし…。

      PLX-1000はモノとしての質感や操作感はしっかりしていて、手をかければそれに応えてくれるポテンシャルみたいなものを感じます。音の傾向はカッチリではなくて、中高音域がふわっと広がるような方向です。低音は電源ケーブルですかー。ぼくはケーブルには無頓着なので盲点でした。今後はこの低音を出すために試行錯誤予定です(笑)

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