この銃声、聞き覚えがある。


いつものように現実逃避のためにインターネッツの、現実逃避のためにYouTubeを徘徊していたところ、「聞かせてよ愛の言葉を」っていう2005年に放送されていた昼間のメロドラマの主題歌にぶち当たった。おもしろネタ動画だと思って油断していたら、ものすごいベースラインに乗っかって、和田アキ子と思われるこれまたすごいボーカルの主題歌に心をわしづかみにされてしまった。ところどころで入る銃声…これはいったいどういうことなんだ? クレジットから主題歌は『帰り来ぬ青春 readymade mix2004』で、歌っているのはやっぱり和田アキ子だということはわかる。調べてみたら意外なというか、納得の結果でありました。この銃声、どこかで聞き覚えがあると思ったら、ちょっと前に一世を風靡した「ルパン三世・リミックス」に入ってたわー。そう!小西康陽氏のリミックスだった。小西康陽は説明しなくてももうみんな知ってると思うけど、ピチカート・ファイヴでデビューして、その後はプロデューサーやDJとして活躍しているすごい人ね。

フリー・ソウル 和田アキ子
じゃあってことで、早速この曲の入っているCDを手配。タイトルは『フリー・ソウル  和田アキ子』。発売は実に10年以上前の2004年。これまたあの有名なフリー・ソウルシリーズなのかとおもいきや、小西康陽が選曲・監修した別のもので、タイトルとジャケットはシャレというかオマージュ的なものらしい。でさー、『帰り来ぬ青春 readymade mix2004』を目当てで買ったんだけど、それ以外の、特に前半の和製R&Bな和田アキ子がもうカッコよすぎてアレ。全体の構成は彼女の曲を年代順に並べて、最後にピチカート・ファイヴのカバーが2曲~帰り来ぬ青春~エンディング的なもの。中のライナーでも触れられているけれど、これだけ長くやってると流行に左右される部分も若干あって、途中はフレンチポップみたいなのもあったりする。でもどれにも強烈に引き込まれる。


このCDのもうひとつのいいところはやっぱライナーかなー。和田アキ子そのものは当然として、当時この音楽の周りにどういった人たちがいたのかがちょっとだけだけど書かれていて、それをきっかけにして「掘る」ことができる。『帰り来ぬ青春』はシャルル・アズナブールがオリジナルで、実にいろんな人がカバーをしているなかで、和田アキ子(の製作陣)が下敷きにしたであろうというシャーリー・バッシーの『Something』も何らかの形で入手せねばなるまい。バラエティータレントとしての和田アキ子が前面に出てしまっているからなのか、『あの鐘を鳴らすのはあなた』もなんか最近はネタっぽい感じになってしまっているけど、この曲もバッキングの演奏も含めて本物だよね。というわけで、和田アキ子をもう2枚ほど手配中。

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