メロウ・メロウ・メロウ


仕事がやたらめったら忙しくなる前にたくさん買ったCDの中の最初の1枚。間宮貴子の『LOVE TRIP』。4月に買った『和モノ AtoZ』やその後にゲットしたライト&メロウな和モノ方面の本でも最強のレア・アイテムとされている1枚。オリジナルの発売は1982年で、CDでリイシューされたのが30年後の2012年。そして今はそこから5年後の2017年。Amazonではプレミア価格になっててあきらめていたら、なんとタワーレコードで新品を普通に売っているではないか。CDが届いてみたら帯に「企画・販売:タワーレコード」の表記を発見して納得。


間宮貴子は『LOVE TRIP』を1枚残してその消息は不明なままだから、CDに入っている非常に秀逸なライナーだけが唯一の情報源で、結局のところ何を書いてもそれをなぞるだけになってしまうんだけども、その辺りも菊地成孔がラジオで喋った話が文字に起こされているのを読んだ方がいいかも。
菊地成孔 幻の消えたシンガー 間宮貴子を語る
菊地成孔さんがTBSラジオ『粋な夜電波』で間宮貴子さんを紹介していました。 (菊地成孔)それでは、何か聴きましょうかね。聴きましょう、聴きましょう。何か聴こうっつったら、間宮貴子さんしかないですよ。知ってる方、いらっしゃらないと思いますけど

1982年といえば、ぼくは9歳だから小学校3年か4年辺り? だとすると、運動会でマイケル・ジャクソンの『スリラー』と『ビート・イット』を踊っていたはずで、そのころに日本にこんなに洗練された音楽があったということがまず驚き。制作陣にはキティー・レコードの誇るヒットメーカーが勢揃いしているんだとか。菊地成孔も言っているけど、80年代のいわゆるシティー・ポップの中で、山下達郎や細野晴臣周辺とはまた別の流れの中にある作品というのも面白いところ。個人的にはキティー・レコードといえば安全地帯のイメージかなー(笑)


すべての曲がキラーチューンレベルだから、どれを紹介するのがいいのか悩む…でもやっぱり『真夜中のジョーク』かなー。アルバム全体、とりわけレコードではA面に相当する5曲がこのトーンで揃えられていて、ため息が出る。これもライナーの受け売りなんだけど、これだけのメンバーに負けない間宮貴子の自然なボーカルも聴きどころ。彼女は今どこで何をしているんだろうねぇ。

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