大江千里のオリジナルアルバムで、レコードが存在している7枚をコンプリートいたしました。この他に12インチシングルが2枚あって、ぼくはそれを持っていたんだけども、20年くらい前にバイト経由で知り合った大江千里ファンに上げてしまった。まぁまぁ、それはいいとして、こうやって改めて聴き直すと、これを聴いていた高校時代の鬱々とした空気というのか、感情というのかが蘇ってくる。そのせいで今までなんとなく封印してたのかもしれない。が、今はその後のいろいろを踏まえて、より深く歌詞の意味がわかったり、時代が変わったことを感じられるようになった。あのころの感情はセルフ供養が済んで成仏したってことだね(笑)
基本的にCDで持っているものはレコードで買わないことにしてきたけど、ラックスマンのフォノイコライザーE-250を導入してから、CDやネットワーク再生の音がイマイチに感じられる時が増えてしまってねぇ。大江千里のこの辺はCDの登場からレコードの衰退期と重なっていて、少なくとも5thの『AVEC』辺りまではレコードをメインにした曲順やジャケットの造りのような感じがする。7thの『1234』は世の中がCDに移行していたのか、レコード自体が少なくてそこそこのお値段だった。そして8thの『redmonkey yellowfish』からはCD(とカセットテープ?)のみ。9thの『APOLLO』で恥ずかしくなって聴くのをやめた。その後に『かっこ悪いふられ方』でチャートの頂点を極めたらしい。ぼくにとっての大江千里は実質的に『AVEC』『OLYMPIC』『1234』の3枚かなー。『未成年』も好きだけど。
で、CDとレコードとどっちが音がいいのかというと、もう圧倒的にレコードがすごい。当時あれほど聴いていたのに、今また新しい発見があるくらい。特に歌が生々しくてびっくり。82年~90年くらいまでの(CDが登場してからの)レコードと、オーディオテクニカのVM750SHの相性が最高にいいね。でもなー、前にも書いたけど地方ではレコードの入手性に難がありすぎて、機材をそろえても活かしきれない虚しさを感じるわけで。今回はオークションで買ったけど、なんだかんだで2週間、金額的にも送料が半分近くを占めるという不毛さ。4thの『乳房』(「にゅうぼう」と読む)は、説明に反してあんまり盤の状態が良くないしさー。そんなこんなで、オーディオの機材方面は一段落。今後はレコードやCDとか、あるいはカメラとかPCとかにも時間と予算をわましていきたい。
最近の大江千里はジャズピアニストになっていて、昔の曲をジャズでやってるみたい。これだけ80年代ブームなのに、なかなか再評価されないよねぇ。