苦節5年。

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2018年製

去年の秋に買った一張羅のカートリッジ、VM750SHの低域がもうちょっと欲しい問題を解決すべく、ラックスマンのフォノイコライザー「E-250」を導入いたしました。結果から申し上げると大変満足しております。

梨地のアルミ

奥行き方向の音の重なりが団子にならず聴き取れる。質感がハッキリするというのか、ザラザラな音はザラザラに、ツルツルした音はツルツルに聞こえて、打楽器系の余韻だとか声のリアリティーが段違い。今までVM750SHに感じていた高域のキンキンしたところが収まって、低域は歯切れよくしっかり出る。そういう諸々が積み重なって、トータルではものすごいレベルアップ。最近気になっていた音像が若干左寄りに展開するという問題も解決。

端子キャップ

今回フォノイコライザーを買い換えるのにあたって第一条件としたのが、電源がアダプターでないこと。しっかりした低域を出すためには電源が重要だろうと考えた。その次は、MMモードとMCモードがスイッチで切り替えられること。今まではカートリッジを替える度に配線をつなぎ替えてたから、ここをなんとかしたい。それから、ある程度現実的なお値段であること。以上の条件で候補に上がったのが、フェーズメーションのEA-200と、オーロラサウンドのVIDA primaとラックスマンのE-250の3機種。全部日本のメーカー。

フェーズメーションは泣く子も黙るというか、オーディオフェアなんかでデモに使われているのはほとんどがこのメーカーのカートリッジとフォノイコライザーで、個人的には超ハイファイで現代的な音がするという印象。ハイエンドなメーカーだから、上位機種との価格差を考慮すると、EA-200は「いろいろ省いてまとめました」な感じになってしまうのは仕方がない。CR型で無帰還というのが惹かれるところではあるが、できることがMM/MC切り替えのみで機能的にシンプルすぎるかも?

オーロラサウンドはVIDAという名前のほうが有名かもしれない。テキサスインスツルメンツのエンジニアが退職して立ち上げたというメーカーで、ギターを弾くというその人の個性も含めたハイエンドなプライスの製品群。VIDA primaもEA-200と同じように上位機種からいろいろを省いた結果、個性が薄まってしまったようなイメージ。ミュートボタンとかNF+CR型という回路構成に加えて、インターネッツ上に「VIDAだけは別物」みたいなレビューが多くて、正直なところものすごい気になる。んー、電源やMM/MC切り替えスイッチが背面なのと、海外サイトで見た中身の写真からすると割高感が…いや、なんでもない。

そしてラックスマンのE-250。ここも割とお高いメーカーで、もちろん上位機種のフォノイコライザーがあるんだけども、それは真空管を使ったCR型のもの。対してE-250はソリッドステートでNF型だから単純に上位機種を再構成したものではなさそうだし、2系統の入力とMM/MC切り替え以外にも負荷容量と負荷インピーダンスの設定や、モノラル/ステレオ切り替えにローカットスイッチも搭載されていて汎用性が高い。3機種の中では唯一MCカートリッジがトランス受け。だがしかし、お値段はこの中でいちばん高い。

スイッチだらけ

という感じで半月ほど悩んで悩んで悩んでノイローゼになりつつ、未試聴+インターネッツの情報でいちばんプレーンに感じたラックスマンのE-250に決定。おそらくはどれを選んでも満足していたと思うけど、最近のぼくは「こじらせない買い物」をすることにしているから(笑) E-250の音には微妙な緩さみたいなものがあって、それが甘さを引き立てるためのひとつまみの塩になっているんじゃないかなー。きれいな音のするフォノイコライザー。レコードを始めて苦節5年、やっとここにたどり着いた。

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