レコードへのテンションが下がりつつも、井上陽水の『9.5カラット』というアルバムをゲットいたしました。1984年、井上陽水が36歳の時の作品で、いろんな人に提供した曲のセルフカバーに『いっそ セレナーデ』をプラスしたもの。ぼくが知っているのは、陽水夫人の石川セリに提供した『ダンスはうまく踊れない』とか、中森明菜の『飾りじゃないのよ 涙は』とか、安全地帯の『恋の予感』と『ワインレッドの心』などなど。安全地帯の2曲は玉置浩二作曲だけどね。レコード大賞を受賞してミリオンセラーになったとかで、中古レコードでもお手頃価格で在庫潤沢。
井上陽水って聴いているようで聴いていないというか、ぼくの記憶に最初に登場するのは『ハンサムボーイ』で、確か高校3年の時に他のクラスのお友達(橋倉という名前だったかなー?)が持っていたのを貸してもらった。調べてみたら1990年かー。『Tokyo』や『少年時代』が入っているアルバムなんだけど、そのお友達がマネする『Pi Po Pa』が何よりも印象的だった(笑) 井上陽水自体が高校3年当時にはネタ的な選択(=ウケ狙い)に感じられたのもよく覚えている。その後は愛知にいたころに『ガイドのいない夜』を、こっちに戻ってからは『GOLDEN BEST』を聴いたくらいかなー。
そんなこんなで改めて『9.5カラット』なんだけど、B面1曲目の『いっそ セレナーデ』の冒頭が「やっぱレコードはいいねぇ」と思わせるものがありまして、これをCDで聴いた場合はどうなのかと思って聴き比べてみた。レコードはSL-1200GR・DL-103・E-250という組み合わせ。CDはSCD-555ESからオプティカルでDAC100SEへ。アンプはSimply Italyでスピーカーは4312SE。オーディオ復活してから井上陽水ってあんまり聴いてなかったなー。
レコードで聴いてからCDに切り替えたら、レンジ的にDL-103では相手にならないことがわかってカートリッジをVM750SHにチェンジ。その上で比べてみると、それでもやっぱりCDの方がワイドレンジで上から下までキッチリ出るし、全体的にクッキリ・ハッキリしてる。半面、ボーカルにふくよかさが無いというのか、なんとなく平面的な感じがするのと、低域は出ているんだけどモコモコしていて音色はよくわからない。レコードは低域にスピード感があって動きがちゃんとわかるし、音の消え際がきれいでエコーの響きが最後まで聴き取れる。が、盤の内側では音質が落ちる。トータルではレコードの方が繊細に聴こえて、オーディオ的にはこっちかなぁというところ。
今までレコードに時間もお金もかけてきたから、この結果に満足といえば満足なんだけどさー、ぼくが持ってる音源はデジタルの方が多いし、これからはストリーミングがメインになっていくだろうから、デジタル再生方面をなんとかしたい気持ちが出てきてしまった(笑) 新しいCDプレーヤーなりD/Aコンバーターはどんな感じなんだろうねぇ。