結成40周年を迎える2023年に向けて、オリジナルアルバムのリミックスを出していくという杉山清貴&オメガトライブの第1弾『AQUA CITY REMIX』の発売を首を長くして待っていたんだけど、イマイチな内容にガッカリしている。中学生のころから聴いてるからオリジナルへの想いが強すぎるのかも(笑)
最初のツッコミポイントは、CDプレーヤーにセットして音が出た瞬間にわかる音のバランスの不自然さ。高域が強めでうるさい。副次的に杉山清貴のボーカルがペラペラになってしまっている。特に4曲目の『LIGHT MORNING』は元々のエコーを薄くしたかったのか、鼻が詰まったように聞こえるところがある。昔の音源だからある程度は仕方がないのかもしれない。あるいはぼくのオーディオがおかしいのかも?
林哲司のプロデュース(総監修)で、実際にリミックスをしたのは「三浦瑞生」と「内沼映二」だというクレジットがある。ボーカルが前面に出ているのと、各楽器やパートの音の分離が良くなってワイドで彫りが深く現代的になった。配信対応のためだと思うけど、曲間が空いてるのが気になるなー。9曲目の名作バラード『ALONE AGAIN』はイントロのシンバルとエンディングのブラスがうるさすぎて台無し。隠し味は隠しておくからいいのであって。最後の波の音はカットですか、そうですか。
そして最大の問題は10曲目の『SUMMER SUSPICION Re-Arranged ver.』。帯に「新アレンジを収録!」とまで宣伝してるのに中身はクソダサなハウスバージョンで、新しい解釈があるわけでもなく、とても「新アレンジ」なんて言える代物ではない。これなら別にこの曲じゃなくてもいいじゃん。そもそもオメガトライブのファンってハウス聴く? 監修した林哲司はリスナーやオーディエンスを舐めすぎ。『ALONE AGAIN』の余韻が台無しですわ。
帯の裏には「2023年まで保管しておけ」みたいなことが書いてあるけども、ブックレットもそっけなさすぎて「新型何ちゃらでアレだからリミックスでもやってひと稼ぎしましょうか」っていうやつじゃないの?って思っちゃう。1986オメガトライブのリミックスでももうちょっと愛があったのになぁ。最近はビートルズもリミックスで作品を再構築をしているけど、この手のやつは結果的に感情が欠落するというのか、無表情な仕上がりになるというか、聴いてて面白くないね。「リミックスに名作なし」ということを再確認した次第。
おまけ
レコードで『AQUA CITY』に再会したときに、A面の最後(5曲目)『UMIKAZE TSUSHIN(海風通信)』で「君が泣いた貝がらテラス~♪」と歌っている部分が気になった。「貝がらテラス」とは何ぞや?とインターネッチョに聞いてみたところ、1980年代に葉山にあった”伝説の”喫茶店だということがわかった。山生まれ山育ちのぼくには完全に別世界(笑)
うおさん、こんばんは。自分も同意見です。全9曲は良いんですよ捨て曲無いし。問題は音質なんですよね・・・はっきり言えば、ハイポジテープでドルビー録音し、再生はノーマルモードへ無理に切り変え、ドルビーオフで高音を最高まで上げノイズと一緒に聴いてる感じ(笑)表現が昭和です(笑)94年に選書で再発したエンファシス処理を外したCDの方が音が良い感じです。当時のレコーディングは最初からマルチのデジタル録音と思うので音の劣化は無いと思いますが・・・またBSCD2の良い所は、情報量を多く入れられ、レンジを広くしても違和感を感じない音が売りなのに(笑)これは海苔波形だし、EQいじくりまわしてるし(笑)Vapまだ・・・音圧競争してるのでしょうか・・・(涙)内沼さんは、最近、河合奈保子さんのSACDの監修もしてて、その方を1枚を購入して、SACD層を聴いてみて嫌な予感はしてたのですが、まさか、こうなるとは・・・第一弾のピンクレディー「イノベーション」は本当、良い音してたのに・・・過去の音色が好きになり過ぎたせいか、小言を言ってしまう自分です・・・。
康晴さん、ありがとうございます。
やっぱり音の劣化やバランスの悪さを感じますよね。ぼくがおかしいのかと思ってちょっと不安だったんですけど。カセットテープの例え、よくわかります(笑) 新しいマスタリングのCDは信頼してたんですが残念です。配信映えするような演出になっているんですかねぇ。
杉山清貴&オメガトライブは昔々は友達のお兄さんに録ってもらったカセットテープで聴いていて、最近はAmazonのサブスクのお試しでハイレゾを聴いたんですがイマイチだったので、レコードでいいかなぁと思ってたんですが…CD-BOX買おうかなー。
うおさんへ CD-BOXを(お高いので・・・)買う前に、オススメですが、
林哲司 Selection 杉山清貴&オメガトライブ「The Other Side of The Omega Tribe」をレンタル等で、CDで聴いてみて下さい。BOXと同じ音なので音のバランスが分かると思います。自分は両方とも・・・また当時のCDもヤフオクで買って失敗しました。自分の中で正解だったのが選書シリーズのCDでLP並みに感じて(BOXと比べると音圧は低いです)、まだ現役でアマゾンでも低価格で売られてます(笑)シングルB面やその他の音源を揃えたい人にはBOXは損ないと思いますが、アルバムのみ好きな人や音質を拘る人にはエンファシス機能を外した選書シリーズがオススメです。いいアンプで聴くと最高です。
しかし結果的に一番音が良いのは当時発売されたLP盤~(笑)
康晴さん。
おおっと、CD-BOXすでにチェック済みでしたか。杉山清貴&オメガトライブは当時のLPを全部(アルバムによっては複数枚)持っているので、CDを買うか買わないか年に何回か悩みます(笑)
選書シリーズよさそうですね。個人的にはボーナストラックはいらないですし、お値段が安くて音も自然ならいいことづくめじゃないですか。ジャズのCDなんかも古いほうが良かったりするのもありますね。