三権の長
国会議事堂のお土産屋でコーヒーを買った後、もうちょっと周辺をうろうろする。国会図書館の入り口をかすめて最高裁判所まで。最高裁判所は以前に高速道路から見えた時にすごいなぁと思ってたけど、改めて見るとやっぱり威厳のある建物だった。フェンスの上の部分が天秤になっているのがオシャンティー。
水曜定休
永田町駅から地下鉄に乗って一駅、お隣の四谷で降りて迎賓館に向かう。一般公開実施中の案内看板を発見して一安心。無事に西門から滑り込むと、ここからは至れり尽くせりじゃないけれども、案内の人がこれでもか!と配置されていて自動的に進んでいく。
海外からの要人が来る場所ということもあってか、受け付けで氏名の確認はもちろんX線の荷物検査と、何やら特殊な機械でペットボトルの中身が安全なものかどうかまで判定するという、下手な空港よりも厳しいチェックを受ける。その後チケットを購入する。ひとり2,000円也。
今回は「和風別館 游心亭」の見学を申し込んであるから、その集合場所まで庭を歩いていくんだけど、もうここで赤坂離宮の建物と主庭に圧倒されてしまった。噴水も国宝とのことで、ありがたく拝見させていただく。
ジャパニーズスタイル
游心亭の見学ツアー開始。まずは赤坂離宮の概要の説明から。そもそも大正天皇のための東宮御所として建てられたもので、建物正面の上に菊の紋がついている。でも実際には大正天皇は住まなくて、昭和天皇が結婚した後に数カ月だけ御所として使っていた。基礎には国鉄から払い下げた電車のレールが敷き詰められているとかで、関東大震災の時も大きな被害は出なかったとか。とにかく国内外から最高の資材と職人を集めて造られているからこれ以上のものはないという超一流の中の頂点に君臨する存在なのである。
游心亭に向かう庭の池の鯉までは撮影OK。その池の水面からの反射を巧みに取り入れた室内や、ものすごく凝った意匠の壁や天井、またまた「あー、あの時のあれはここだったんだ」っていう部屋等々は一切撮影禁止。セキュリティーの関係なのかな。スマホもカメラも仕舞ってくれって言われるし、ガイドと別に警備員がひとり付いてくる厳重さ。結果的に見る・聞くことに集中できて良かったかも。すべてのものや配置に意味があって、もてなされる側にもそれなりのレベルが要求される世界。
順路厳守
ツアーが終わって赤坂離宮へ。ここからはガイド無し。そしてやはり建物内の一切の撮影は禁止。順路案内に従って進んでいくとそこに現れたのは大きなホールのような部屋。「花鳥の間」という名前のとおり、鳥(鶏)の絵の大きな七宝が30個飾られている。あまりの非日常感にしばらく立ち尽くしていると、ボランティアガイドと思しき上品なおばさまが丁寧に解説してくれた。それによると、この迎賓館は世界的に見ても最後の宮廷建築なのだそうで、材料も職人も技術もこれ以降は失われてしまったとのこと。天井は高いし壁の七宝にも近づけないから、これから迎賓館を見に行く人には近くが見える双眼鏡を持っていくことを強く推奨しておきたい。
その後も案内に従って進んでいく。ここ以外にも「〇〇の間」と呼ばれるそれはそれはすごい部屋がたくさんあって「うおー」とかやってるうちに出口になるんだけども、建物内のどこをどう歩いてきたのかがさっぱりわからなかった。わざとそうしてるんだろうなぁ。順路を戻ろうとした人には「こちらですよ」って速攻で声かけてたし、とにかくセキュリティーがさりげなく厳重であった。
最後は前庭へ。こっち側からの景色がよく見るやつなんだな。なんとなく日が傾きつつある感じで、ぼくたち以外には人影もまばら。横にあるベンチで少し休憩して迎賓館から脱出。戦前の天皇陛下がかかわるものって桁違いにすごいものばっかだよなぁ、と思いました。
歩き疲れて
疲れた足を引きずって新宿まで戻ってきた。新南口のタイムズスクエアの飲食コーナーでハンバーグを食べたらちょうどいい時間。それにしても新宿駅というか、東京は来るたびにいろいろが変わっていてすごいわ。地方との差がどんどん広がってる気がする。
帰りのあずさは沿線火災の影響で20分遅れで出発。スタジオALTAの写真を撮ったのを最後に意識を失って、気がついたら小淵沢だった(笑) そんなこんなで久しぶりの平日のお休みを満喫したのでありました。早いところ世の中が正常化してほしいもんですな。
午前の部はこちら。