総括。

DENONのSACDプレーヤー「DCD-1500AE」のジャンクを入手して復活させようというお話の、おそらく最終回だと思われます。今回の教訓「ジャンクは2台あってもダメな時はダメ」。今までのあらすじはこちら。

動くやつを

ここ1ヶ月くらい、ドナーとしてもう1台確保しようとオークションを徘徊しておりました。1台目のジャンクの状況をふまえて、とにかく動くやつを手に入れようと考えつつ、でもそれってジャンクを復活させるっていうテーマからは外れているんじゃないかという葛藤がありました。

「通電確認のみ」や「CD・SACDを認識しません」ってやつでも、送料を入れると15,000～18,000円前後になっている状況から、もう5,000円プラスして少なくともCDが再生できるやつをということで待っていたところ、良さげな個体が出てきたから落札。送料込みで23,312円…これまでこのプレーヤーにかかった金額の合計が47,232円に達しました。オークション終了6分前にぶっ込んできた人には、苦しみながら長生きする呪いをかけたのでよろしくお願いします。

2006年製

そしてやってきたのがどこかスポーツ施設で使われていたのか、選手入場とかファンファーレとかのシールが貼られているもの。2006年製。早速動作確認してみると、CDは再生できて音もちゃんと出るが、CD-RやSACDは認識しない。CDトレーは塗装が加水分解でベタベタという程よいジャンク具合で心が躍る(笑)

まずはピックアップを交換する。使われていたのは「HOP-1200W」で、2008年製の1台目と同じものだった。慣れた手付きで交換作業を済ませて動作チェック…CDとCD-Rは再生できるようになった。SACDはダメ。じゃあ「HOP-1200S」ならどうなのか…SACDも認識するようになったけど、CDも含めて音飛びというのか再生が時間通りに進んでいかない症状が度々発生する。ダメか。

ピックアップを「HOP-1200W」に戻してドライブユニットをまるごと1台目に移植してみるテスト。最初は状況が変わらなかったのが、しつこくディスクを出し入れしてるとCDもCD-RもSACDもちゃんと再生できるようになった！ でも、SACDが認識されたりされなかったりするし、正面のボタンでSACD優先にしてもCDとして読み込もうとしたり、とにかくSACD方面の動作が安定しない。

持病が

この状況でできることはひとつ。ドライブユニットの下にある基板を入れ替えてみる。全く同じだと思ってた基板が、2006年製の方は何か所かコンデンサーが追加されてる。ロットの問題か、あるいはメーカー修理されたのかもしれないなー。そして結果は「NO DISC」。やっぱり1台目の基板はイカレポンチだった。

めんどくせぇなぁと思いなら基板を元に戻してみたら、動いていた組み合わせも「NO DISC」で全くダメになった。持病の「いじり壊し」が久しぶりに発症してしまった。ギリギリのところで持ちこたえていたって事なのか、あるいは何かでリセットみたいなものが必要なのか。「CD認識しません」「通電確認のみ」の個体がオークションに常に2～3台出てる状況から、DCD-1500AEはピックアップ以外もダメになっているものが多いのではないかと考察される。したがって、これ以上の深追いはやめておこうという結論になった。

音は

ちゃんと再生できるようになった時にCDとSACDの音を確認した。合計で30分もいかないけど、ほんのちょっとでもDCD-1500AEの音を聴けたから溜飲は下がった。印象としては、CDは演出控えめのストレートさが気持ちよい。普段使っているCD-P650-Rに比べるとツヤがあってなめらか。低域は薄い(遅い？)かもしれない。SACDは同じディスクのCDレイヤーにくらべると音に厚みと奥行きがあってスケールが大きい。でもまぁその場で比べないとわからないかもなーという感じでもある。以前に使っていたSCD-555ESのSACDの音はもっと柔らかかったような記憶が…あれは鬱な音がするプレーヤーだったな。(遠い目)

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ピックアップがハズレ品？