今月の12日にビーチ・ボーイズの中心メンバー、ブライアン・ウィルソンが亡くなった。82歳ということは、4月に亡くなった父と同じ歳だったのか。ブライアンのニュースの数日前にスライ・ストーンが亡くなったというニュースがあって、彼もまた82歳だった。みんないなくなってしまうなぁ。
高校時代、ぼくにとってビーチ・ボーイズは『サーフィン・U.S.A.』と『サーファー・ガール』でオールディーズの一部でしかなかったのが、映画『カクテル』の主題歌として22年ぶりにビルボード1位を記録した『KOKOMO』の入ったアルバム『Still Cruisin’』(89年)と『Pet Sounds』を例のお友達が持ってきたのをきっかけに『SMILE』の存在を知る。ビートルズを聴くようになったのもその『Pet Sounds』のライナーからなんだよなー。初CD化のやつだったと思うけど、山下達郎の書いた「時代への媚び・おもねりから解放されたアルバム」っていう解説にしびれて何回も読んだ(笑) インターネッツなんてなかったしね。その後のリマスター盤はポール・マッカートニーのインタビューに差し替えられていて微妙にがっかりした。
クラシック?

そんなこんなで、ブライアンの遺作になってしまった『Brian Wilson At My Piano』のCDを買った。発売は2021年で、亡くなったからなのかSpotifyに新譜として出てきてその存在を知った。なんとブライアン自身が弾くピアノのみで、歌なしのインストアルバム。これがねー、オリジナルに忠実で、ビーチ・ボーイズを長年聴いてきた人には本当にしっくりくるんじゃないかと。メインボーカル以外のコーラスパートやカウンターも全部セットじゃないと曲として成り立たないところがクラシック的かも?

音は若干オフ気味というのかなー、音の角が丸いのとフィル・スペクターへのオマージュとも思える(?)深めのエコーのおかげで音の重なりや響きが綺麗に混ざる。山下達郎の解説にあった「ルートに向かうことを執拗に避け続けるベースライン」っていうのが1曲目の『God Only Knows』でとてもよくわかる。『Sketch Of Smile』のメドレーもさることながら、『Mt Vernon Farewell』がさー。「Mt Vernon(バーノン山)」ってのはアルバム『HOLLAND』(1973年)に付いていた(病んでいる)ブライアンの作ったおとぎ話のレコードのタイトル曲で、例のお友達とブラザー・リプリーズ時代のアルバムを追いかけていた中での「なにこれ?」っていう記憶が呼び起こされる1曲…いや、曲は全然覚えてない(笑)

ブライアンのソロアルバムはそこそこあるんだけど、例のお友達が持ってきた88年の復活1st『Brian Wilson』と、このブログに書いた『SMILE』しか聴いてなくて、今回が3枚目。Spotifyで他のアルバムをサラッと聴いてみた感じ、『SMILE』の後に出たガーシュウィンのカバー集『Brian Wilson Reimagines Gershwin』がSMILEの残り香があるのと、ガーシュインも彼のルーツだったことがわかってとてもいい。
にっちもさっちも

ネットワーク再生の不具合が全然直らねぇ。Bubble UPnP Severをいろいろやってみると一時的に正常化するけど、しばらくするとまたダメになっている。オーディオから気持ちが離れているのはこのせいかも? HEOSなら問題なく再生できるけどなんとなく使いにくくて、PCからUSBでアンプに入れて聴いてみたりしている。USBケーブルがじゃまなのとWindowsの内部ミキサーのよくわからない部分がありつつも、操作自体は純正のHEOSやOpen Homeのコントロールアプリよりも数段快適だからPCベースで組み替えようか思案中。USBオーディオインターフェイスにアクティブスピーカー…どうなんだろうな。
コメント