SP盤無料!
いやー、オーディオにもいわゆるシティーポップにもすっかり飽きてしまってねぇ。スマートフォンを買い替えたことで「このレコードは買っておかないと」みたいな音楽やオーディオへの異常な精神的依存から開放された。依存先がスマートフォンになっただけどいう説も。
週末は復活させたOBD2アダプターでデミオのEGRの動作状況をチェックするために、超久しぶりにジャンクのレコード売り場までひとっ走り行ってきた。レコードコーナーはさらに縮小されていたものの、以前の荒れ放題な感じから随分と整理整頓されて、内容的にも松山千春とチェッカーズしかない状況が若干ながら改善されていた。
そこで見つけたのが、高橋真梨子の『Triad』であります。1984年のアルバムで『桃色吐息』が入ってるやつ。帯は無いけど見本盤でヒゲ無しのいい状態だったから確保。500円。ちょっと前にSACDで発売になってて、ジャンクのSACDプレーヤーを復活できたら買ってもいいかなぁと思っていた1枚。SACDプレーヤーは残念ながらダメだったから買わなかった。まさかこんなところで出会うとは。
もう1枚、SPで『ムーンライト・セレナーデ』を発見して、こっちも確保。SPもなー、SP用カートリッジを買った時にいろいろ見て回ったんだけど、状態のいいものが少ないのは仕方がないとしても、ちょっと良さげなやつはお値段もそこそこでそのままフェードアウトしていた。ナローレンジで丸っこいオーケストラの音がいいよねー。
これぞ昭和
そしてそのSP盤の範疇ながら実質入手不可能な昭和歌謡のコンピレーションがCDで発売になったから早速手配した。『ブギのリズムと昭和モダンに魅せられて ―東京ブギウギ・別れのブルース―』という、戦後のオシャレ歌謡編と戦前のモダン歌謡編の2枚組。
『東京ブギウギ』から始まる1枚目(戦後編)はとにかくパワフル。現代に比べたら不便で想像を絶する大変な時代だったと思うけど、音楽だけ聴いてると希望に満ち溢れた力強さがすごい。『青い山脈』を久しぶりに聞いた。笠置シヅ子と服部良一(作曲)が大変に良い。若い美空ひばりの存在感もなかなか。彼女は笠置シヅ子のモノマネから出てきたんだね。
2枚目の戦前編はなんといっても淡谷のり子ですなぁ。戦前は洋楽に日本語の訳詞を付けた曲が多い。『蒲田行進曲』がカバーだったとは…。全体的に1枚目(戦後)の騒がしさみたいなものはなくて、そこはかとなく上品。1枚目2枚目ともモノラルで盤起こしのジリパチノイズとサーフェスノイズ山盛りで、いわゆるオーディオよりはPCのスピーカーなんかで聴くほうが気持ちがいい。各曲のリリース年の表記が一切無いのが残念なところ。