単にイタリア。

イタリア製だぞ!
ユニゾンリサーチの真空管アンプ「Simply Italy」(pdf)でございます。オーディオを復活したときにちょうど発売になったけれど、あの時は昔に使っていた「Simply Four」が壊れまくった記憶からトランジスターとFETで構成されたATOLLの「IN100se」を選択したのでありました。

開封の儀
それからずいぶんと時間が経って、また真空管の音を聴いてみたくなったのと、Simply Fourへのノスタルジーで、取扱店に”試しに”値段を問い合わせてみたら、日本に入ってきてないはずの仕様(フロントのウッドがチェリー)のモデルがあるというではないか。でも、度重なる値上げで発売当時よりもかなりお高くなっていた。

スピーカーターミナルは6Ωのみ木曜日の祭日を挟んで、土曜日の午前中にやってきたSimply Italyはずっしりと重い15kg。入力段に12AU7、出力段にEL34を左右チャンネルでそれぞれ1本ずつ、ウルトラリニア・純A級シングル動作で12W+12W。フロントパネルにはボリュームとセレクターの他に、真ん中は電源スイッチ。その下にリモコンの受光窓。

20年ぶりの再会
慎重にセットアップしてから緊張の音出し。12Wでも出力音圧レベル(能率)85dBのContour 1.1でかなりの音量が出る。んー、でもなんかイマイチ”グッ”とこない? Simply Fourの時の記憶が美化されすぎてたかも? なんだかスッキリしないまま翌日。朝から鳴らし続けて、お昼を挟んで午後になったら急にいい感じになってきた。どうやら真空管が十分に目覚めていなかったみたい。高域のキラキラと必要以上にこってりした中域、そして弾力のある低域。そうそう、これだ! その後もどんどん良くなっていって一安心。

新しい真空管は青い光が見える
落ち着いてきたところでいろいろと聴き比べると、解像度はIN100seの方が上っぽい。IN100seではクッキリと聞こえてた音が、Simply Italyでは若干にじんだ感じに聞こえるところがあるけど、それは響きや艶とのトレードオフかなー。Perfumeを聴くならIN100seだな。アコースティックなものやジャズボーカル系はSimply Italyの圧勝。心配なのは信頼性。Simply Fourは2年で2回修理に行ったから。

電源を入れたままで切替可能
真空管の間にある小さなスイッチでNFBの量を2段階で切り替える事ができる。奥がポジション1でNFB大(5dB)、手前がポジション2でNFB小(1.8dB)。1は(2に比べると)低域が締まっておとなしい感じ、2は勢いのある開放的な音。日本語のマニュアルが逆の説明になっていて、最初にイマイチだって感じたのはこのスイッチのせいもある。

ボタンが硬くて角が鋭い
付属のリモコンは木製でなんと自立する。電池を交換するときは正面パネルの上下のネジを外すとかで、専用のレンチが付属するという気合の入り方(→真空管カバー取り付けネジ用レンチだった)。これだけボタンがあって、使えるのはボリューム上下のふたつだけ。あちらではフロントがチェリーのモデルはリモコンのウッドもチェリーみたいけど、日本仕様ではブラックってことなのかな。ともあれ、これでオーディオは一区切り(の予定)。


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