家電量販店にオーダーしたオーディオテクニカの交換針が到着いたしました。カートリッジ本体のモデルチェンジに合わせて交換針もモデルチェンジされて、スリムなパッケージになっていた。外箱に金をかける文化はいかがなものかと思っている派だから、これは歓迎する。ちなみに前シリーズはこんな感じだった。



中身は説明書と交換針のみ。紙で作られた台座は交換針の左右が斜めにくぼんでいて、このままつまんで取り出せるスマートな造りがとてもいい。DL-103のセッティングがキマっているところだから、もうちょっとこのまま聴いてからと思ったんだけど、はやる気持ちを抑えられずサクッと交換してしまった。
AT-VMN30xEN (無垢楕円針)
実に3年ぶりにオーディオテクニカのカートリッジ(VM700)の音を聴く。針圧は標準の2g。ヌケがいいというレベルを遙かに超える高域の鳴りっぷりに懐かしさがこみ上げる。低域はエッジや芯が感じられる解像度に安定感のあるボリューム。全体の押し出し感というのか元気の良さもバッチリOK。カルロス・トシキや菊池桃子の「サシスセソ」「タチツ」も全く荒れないし、内周の歪みも感じられない。



しばらく聴き込んで、フォノイコライザー(ラックスマン:E-250)の負荷容量設定を0pFから100pFに変更した。これで高域が若干押さえられてちょうどいいバランスになった。なんということでしょう! レコードの音がこんなに気持ち良かったなんて。副次的に音がいいレコードとそうでもないレコードがわかるようになった。45回転の7インチが楽しい!
AT-VMN10xCB (接合丸針)
無垢マイクロリニア針は音がキレイでおとなしいから古いジャズを聴くのに向かなかった。今回の無垢楕円針もその傾向があるかもしれないと思ってこれを買った。プレーヤーやフォノイコライザーの設定はそのままに、針だけを付け替える。



んー、低域のパンチはあるけど芯が無い。高域はシンバル等々の鳴り物のツヤがなくなって、ボーカルや管楽器が引っ込んでしまう。これだけ聴いていたら十分な音質なのに、無垢楕円針が予想以上に良くて、モノラルカートリッジと組み合わせるとしてもこっちかなーと思ってしまう。もしかしたらこの接合丸針は出番があんまりないかも…まぁまぁ、この先いろいろ試してからだなー。
実験終了

無垢マイクロリニア針を曲げてしまったのをきっかけに、ビンテージだとか昔からある定番カートリッジ方面に行ってみたけど、ぼくの好みは現代的なバランスのものだったということなのかな。だったらデジタルでもいいんじゃね?っていうのはちょっとだけある(笑) でもしばらくしたら飽きてきて「やっぱM44Gいいわー」とか言ってそうだし、DENONのDL-103は何を再生してもしっくりくる懐の深さがあるし、ここ数年の実験もムダではなかったと思いたい。JICOのJ50だけは…どうしても思ったように鳴らず、レコードやめようかなと思ったのはナイショだ。JICOはまた変わったカートリッジを出したみたいで…興味のある人はぜひ!
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