総仕上げ。

エレクトリはさー

なんだかんだで気に入っているユニゾンリサーチのSimply Italyなんですけど、最近電源を入れて5分くらいの間に左からガサゴソ音がする時があって、試しに出力管を左右入れ替えてみたら右から音が出るようになった。ということは原因はこれか。

エレクトリで修理したときに高額で買わされたTUNG-SOLのEL34なんだけどさー、選別してダメなやつを付けてるとしか思えないんだよねー。その前の修理の時のやつも1年ちょっとで熱暴走して交換だったし(しかも有償)。交換前の真空管が返却されないのもアレ。そういう中から使えそうなやつを拾って売ってるんじゃないかと勘繰ってしまう。

ずっと品薄

で、EL34を買い替えることにして方々を見て回ったら現行管が以前にも増して品薄状態。ウィルス騒動で生産が止まっているだけなのか、それともいくつかのメーカーが真空管の生産をやめた&やめる予定というあの噂は本当なのか…現行管が無いならNOS管(ニュー・オールド・ストック=現役時代に生産されたものの未使用品)を使えばいいじゃない?

2本で27,500円(税込)
中~後期型の証
現役時代のものは造りがしっかりしている

という流れで選択したのが、松下の6CA7のNOS。6CA7というのはEL34のヨーロッパ名で基本的には同じものだけど、太管はビーム管の場合があるらしい。今回買った6CA7は頭に十字がある中期~後期型。この十字はガラス管を真空引きして成型するときの金型の跡だとか。十字のない初期型は平頭と呼ばれていて後期型よりも3,000円/本くらい高い。Simply Italyは完全に信用できないから、高い真空管を買ってもダメになってしまうかもしれないし、この辺が落としどころかな。

from 北海道

達筆!

だがしかし、NOSでもEL34は品薄な雰囲気。今回は前々から気になっていた「カメラのいわもと」で買ってみた。支払いが銀行振り込みのみだけど、振り込んだ日に発送してくれた。年末年始セールで送料無料だった。発送伝票の品名の「真」の字からかなりのベテランがオーナーの店だと予想される。こういう店が近くにある人は幸せだよなー。

劇的に変わるわけではない

青い光は肉眼では見えない

松下の6CA7をアンプにセットして電源ON! 気になるノイズは…出ない。新しい真空管(1本は未開封!)が焼けるにおいがスパイシーでちょっと焦った(笑) ゲッター(銀の部分)の面積が広いのとヒーターが直接見えないせいでちょっと暗くなった。でも2本のビジュアル的なバラツキが無くて満足満足。そのまま1時間くらい様子を見つつ…どうやら大丈夫そうだ。

TUNG-SOLと交互に並べて記念撮影

音は純正のTUNG-SOLのEL34Bに比べるとわずかに重心が高いような気がして、最初はあんまり良く感じなかったけど、慣れてきたら透明感やヌケの良さがわかってきた。ジャズのキラキラシンバルが気持ちいい。実は低域も交換前と同じくらい出ていて純正に比べると柔らかい。去年の電圧増幅段の真空管をNOSにしたのに続いて、今回出力管をNOSにして「現役時代の真空管を聴く」という積年の夢を叶えた。


12AU7の交換はこちら。

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