
インターネッツがなかったころ、ぼくたちは夜になると古巣のモスバーガーに集まって話したり、お気に入りの音楽をかけながら諏訪湖の周りをドライブしたりしていた。そんな時にはるか山の上に見えたのがこのホテル・ラ・セゾン。満室になるとイルミネーションの色が変わるとか言われていたけど、本当だったんだろうか?

その後、みんな結婚したりして出かけなくなったのと、今はスマートフォンにLINE等々で夜にファミレスに集合しなくてもいい時代になった。そして知らない間にイルミネーションは消えて、件の真偽は確かめられなくなっていた。


周りから写真を撮る程度の気持ちで来てみたら、駐車スペースくらいまでなら行けそうな感じ。落ち葉の吹き込みがあるけれど、 屋上にある携帯電話のアンテナはおそらく生きているからそれなりに管理されていると思う。そういうわけで、フロントだとかロビーだとかにはノータッチ。


横にあるスロープから2階におじゃましてみる。各階にフロントがあるような構造なのかな? 2階と思ってたら3階? イマイチよくわからないけれど、基本的に下の階と同じ構造でなにもない。


1ヶ所だけシャッターが開いているところがあった。そこから外を見てみると…B館に続く渡り廊下らしきものが見える。隣のシャッターを開ければ行けるけど、流石にそこまではしない。

振り返るとそこには諏訪湖が見える。いいお天気。早く暖かくならないかなぁ。

一旦建物を出て外側をぐるりとまわって元の場所に戻る。この三角形の部分がイルミネーションになっていて、諏訪湖のほとりからも見えたんだよね。


B館へおじゃま。B館という割にはこっちのほうが古そうな感じがするんだけど。とりあえず階段を上がる。1段1段踏み抜かないように慎重に。


1階部分は給湯設備等々で2階が客室になっている模様。でも部屋番号は3から始まる。案内の横にある入口のドアはもちろん開かない。

サビサビの階段をなんとか登りきって、さっきのシャッターの対面に到着。階段で緊張しまくったからここまでの写真がない。ドアが開いてるけど、中に誰かいたりしないよねぇ。

おじゃましまーす!って入ったところで、携帯電話が鳴ってビビりまくる。オーディオショップからアンプの修理が終わったという連絡だった。めったに電話なんてかかってこないのに、こんな時に限って(笑)


手前の暗い部屋はとりあえずスルーして日当たりのいいところへGO! カウンターに置かれたサントリーのウィスキーが出迎えてくれた。兎年のラベル…いつのだろうか?

「開けると、諏訪湖が見えます」いや、もう開いてるけどね。あなたが諏訪湖を覗く時、諏訪湖もまたあなたを覗いているのです。いい天気で良かった。

部屋はこんな感じ。右奥が入ってきたところ。左側のカウンター裏にもうひとつベッドがあって、右側が浴室。天井の大きなスピーカーとか、写真には写ってないけどブラウン管のテレビとか、ちょっと前の普通が残されておりました。

さぁさぁ、アンプを引き取りに行かないといけないから急いで撤収。今思えばもうちょっと細かいものを撮ってくればよかったな、と。登る時に緊張した階段をまたまた緊張しながら降りる。

脱出成功。ラブホテルの廃墟なんてインターネッツに溢れていて、今さら何やってんだろうなとか思ったことはナイショにしておいてくれ。

2021年5月に再訪。
2021年8月に再々訪。




コメント
ありがとう御座います、20年ほど前にこのホテルを利用した事が有り、
検索して偶然このサイトに辿り着いて、懐かしさのあまりコメントを書いています。
記憶が曖昧でしたが、部屋の画像を見てB館に宿泊した事を確信しましたw
心の底から惚れた相手と訪れましたが、その後は色んな障害が有って一緒にはなれませんでした。
想い出のラブホが廃墟になっているのは悲しい事ですが、廃墟になっているからこそ
見る事が出来た訳ですし、朽ちていくのは悪い事ばかりでもないですね。
古い記事にコメントして申し訳ないです、でもお陰様で当時の色んな感情を思い出す事が出来ました。
通りすがりさん、コメントありがとうございます。
個人の思い出や妄想みたいなものって今のインターネットにはあんまりないんじゃないかと思います。だから、廃墟になってしまった場所の思い出やエピソードはとても貴重で、ブログ冥利に尽きます。
廃墟も記憶も時の流れで熟成されます。「昔のことになったんだなぁ」と思えたなら、今は多分幸せなんだと思います。